先日のFirst Black History Jam Live At The Bronx River Centre続き。テープのB面をアップしました。
Firstannual Black History Jam 1982 @Bronx River Center SIDE-B by バイナルセブン レコーズ on Mixcloud
SIDE-Bもとても良い内容です!
SIDE-AのようなかっちりとしたSHOWでは無く、MC達がFREESTYLEっぽくマイクを回す様子が堪能できます。DJが二枚がけするCLASSICなBREAKBEATSと非常に息が合っていて格好良いです。特に「Get on the MIC!Get on the MIC!...」ようなかけ声からマイクが回る様はとても「LIVE」感があって良い雰囲気です。またRAPの合間にいろんな人の名前がSHOUT OUTされるところも最高です。
そして22分過ぎで一旦RAPが止み、ここでもシャウトがあるんですがこの時のBEATがEMPRESS/DYIN' TO BE DANCIN'になります。このクレジットの通りこの録音が1982年のものだとすると1981年にリリースされたこの曲がこういった形で出てくるのもなかなか趣深いものがあります。
なんとなくHIP HOPの世界では「古くにリリースされた誰も知らない曲が良い」みたいな価値観も存在したのですが、ここではこの曲のように一年前にリリースされた(この当時であれば)多くの人が知っている楽曲がPLAYされる訳です。このテープの中で聴かれる他の曲もそうなんですがCHICのGOOD TIMESのようにリリースされて間もないDANCE MUSICを自分たちなりにもっと新しい楽曲へ作り替えてしまう行為は本当にタフだなー、と思います。
そしてEMPRESS/DYIN' TO BE DANCIN'の上でのSHOUTが終わりGRACE JONESの"JA GUYS"のブレイク部分がかかった後に再びRAPのセッションが始まります。
ここでのDJはDJ WHIZ KIDでここからのBEATが"BEAT BOX"つまりドラムマシーンのビートになります(31分くらいから)。
音だけで判断したので間違っているかもしれませんがおそらく1980年にリリースされたBOSS DR-55"Dr.rhythm"だと思います。
参考までにドラムマシーンを使った有名曲MARVIN GAYE/SEXUAL HEALINGの発表が1982年、AFRIKA BAMBAATAA & THE SOUL SONIC FORCE/PLANET ROCKの発表が1982年、GRANDMASTER FLASH & THE FURIOUS FIVE/FLASH IT TO THE BEAT(BOZO MEKO)の発表が(クレジット上では)1981年。ということでかなり早い時期の録音物ですね。
しかしここまでがんばって書いていたんですがこのDr.Rhythmの上でのセッション中にMCが「First time plays ever at STARDUST BALLROOM」って言ってますね。これ。
このテープの内容が本当に合ってるのかやっぱりよくわかりません!
まあいいです。
この後もGO-GOを使ってRAPしたりする様子などが記録されています。最後まで非常に生々しい録音ですのでお楽しみいただけるかと思います。
またこの時期の記録物としてはレコードでもたくさんあるのですがDVDなどの映像もあります。
V.A./HIP-HOP STREET HISTORY(DVD-R)
このLIVE録音よりも少し後の1984年にイギリスBBCが制作したドキュメンタリー番組をパッケージ化したものです。
今後もLIVE録音のテープはこのような形で紹介していきますがそのガイドとしても非常にオススメの一本です。
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