DOUG E. FRESHのアルバム”PLAY”のプロモーション用に制作されたテープです。
このアルバム「人気盤!」というわけではありませんが"I-IGHT"や"WHERE'S DA PARTY AT?"、VICIOUSを迎えた"FREAKS"なんかはヒットしました。
OLD SCHOOL期に活躍した伝説的なMCやVICIOUS、BEENIE MANといったレゲエ勢。マイアミからはLUKEも参加。DOUG E. FRESHの十八番であるHUMAN BEAT BOXや煽りを大ネタ多めのトラックの上でで非常に派手に聴かせます。なかなか理解しにくいとこもありますが「UPTOWNなノリ」がよく出た素晴らしいアルバムだと思います。
そしてこのアルバムの宣伝用のテープ。今回の買い付けで入手して初めて聴きましたが素晴らしいです!
「UPTOWNなノリ」と言えばBRUCIE BのミックステープからKID CAPRIやRON G、BIZ MARKIEらへと繋がるあの雰囲気なわけですがこのプロモ用テープにもそのノリがしっかりと出ています!全体の制作はクレジットからするとSILVA SIR-FAでしょうか。アルバムの曲を中心にしてかなりうまく組み立てています。
しかし「うまく組み立てている」と言ってもフェードイン〜フェードアウトで繋がる部分も多いです。
というのもこう言ったミックスを制作するのに当たってDJの手元にレコードはおそらくありません。発売前のプロモーション用ですからレコードよりも前に制作しなくてはいけない。この時代なら出来立ての曲がDATでDJのもとに納品されたのでしょうか?当時のCDJはそこまで実用的なものでは無かったかと思います。DAWも個人で所有するにはまだまだ現実的で無かったような。できたての曲と曲をミックスするために曲のスピードを変化させるだけでもなかなか大変だったのはないでしょうか(想像ですけどね)。
そう言った制約もたくさんある中でアルバムを聴いてみたくなるような作品に仕上げていて素晴らしいです。インターネットもあまり一般的では無かった時代でしたしこういうテープをレコード会社や関係者の方々があちこちで配り歩いていたんですかね。
あまり注目されたことは無いんでしょうが良い作品だと思います。
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