BUDWEISER SHOWDOWNのレコードが入荷したので補足的な内容のブログです。
BUDWEISER SHOWDOWNは「TOURNAMENT OF JAMS!」の副題の通り、アーティストが楽曲とパフォーマンスで競い合い、勝者はラジオとレコードを中心にしたメディアで活動を繰り広げるという企画。全米を股にかけて行われ、かなり大きな規模だったようですね。さすがBUD。
このオーディション企画で特徴的なのはBLACK CONTEMPORARY MUSICと黒人コミュニティーを主題としているところでしょうか。そのため残された音源もそう言ったFUNK、SOUL、R&B、DISCO、ADULT CONTEMPORARY的な音源が多く特にMODERN SOULと呼ばれる音楽を好むコレクター達の間では今も絶大な人気があります。
このオーディションで選出されるとそのアーティストの出身地のラジオ局とのタイアップが付いた音源がリリースされ、雑誌や新聞といった紙媒体におけるプロモーションまで面倒を見てくれたようです(レコードのラベルに各地のラジオ局のロゴがあるのはそのため)。「インターネット以前」の手法として非常に興味深いやり方ですね。また(賞品として)楽器の支給や大手レコード会社との契約のチャンス。LOU RAWLSとPATTI AUSTINが司会のテレビ番組なども制作されたようでとにかく様々なチャンスが設けられていたようです。
こちらの動画に概要がまとめられています。SPIKE LEEが出てくるあたりも良いですね。 大学基金との関わりやJESSE JACKSONが出てくるあたりは社会活動的な性格まで持ち合わせていたようで感心してしまいます。
動画の中でも触れられていますがイギリスでもこの企画から出た作品の人気が高かったようで「イギリス人はソウルミュージックが大好き」というのが知れておもしろいです。今でも人気があるようで(ブートだとは思いますが)T-SHIRTSもあるようです。
BUDWEISER / SHOWDOWN RECORDS T-SHIRTS
これは欲しい!!
今だとインターネットで参加者を募ってインターネットで人気投票をやってこうした企画は成立しそうな気もしますし実際にあるんだと思いますが、様々な資本やコミュニティが集ってレコード、ラジオ、テレビ、雑誌、新聞といった「マスメディア」をとことん使って進められていたのはとても素敵ですね。なんだか夢があります。
CLASSIC REVUE/DON'T STOP KNOCKING(ON THE DOOR)
ビールと言えばMALT LIQUORのST.IDEASのことも思い出しますね。
こちらはHIP HOPの不良っぽいイメージを最大限に活用した宣伝活動。ラジオ用のコマーシャルに声ネタとして自分の声を無許可で使用されたPUBLIC ENEMYのCHUCK Dは激怒。訴訟を起こした。なんてこともありましたね。MALT LIQUORはアルコール度数が高いのでアル中になりやすい。なんて話もあっていろいろ問題視する向きもあります。その辺はまた別のお話で。
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